検索エンジンとしてのYahoo

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 インターネットで調べ物をするとき、ほとんどの人が検索エンジンを利用していることかと思う。吉田はもっぱらGoogleを利用しているが、世の中の傾向としては圧倒的にYahoo!のほうが多い。
 どうも、日本人はジャンルごとの定番サイト以外は行きたがらない傾向が強いようだ(商用サイトの場合)。例えば、検索・ポータルなるYahoo、ショッピングサイトは楽天、書籍購入ならAmazon、価格検討は価格.com。吉田自身も覚えがあるだけに、定番サイトの効用は否定しない。

 しかし、情報収集としての観点で検索エンジンを選ぶ場合、Yahooは不適切であるといえる。というのも検索結果に偏りが見られるためだ。Googleの場合、できるだけ多くのサイトを収集し、検索ワードによりできるだけ近いものを選び出す仕組みになっている。Yahooの場合、自サイト内のコンテンツが優先的に表示されるため、そこに登録されていないサイトは表示されない。

 Yahooはディレクトリ型検索エンジンとしてはじまり、現在でもディレクトリが残っている。自動的にウェブサイトの収集を行うロボット型検索エンジンは、これまで他社のものをOEMしていた。2004年春から独自技術のYSTに置き換わった。YSTについてはその後いろいろな研究がなされたが、基本的にはGoogleと同じ評価基準を持っているとのことだった。
 しかし……。

 検索エンジンとしてのYahooの問題点は次の通りである。

  • 検索結果はディレクトリに登録したサイトが優先的に表示される(ディレクトリがなくなるまでロボット検索が表示されない)
  • ディレクトリは一度登録されたサイトのメンテナンスを行わないため、更新が停止したサイト、閉鎖したサイトもふくまれる
  • ディレクトリはなかなか登録してもらえない
  • ロボットによるクロールは2005年4月まで行われていなかった(今表示されているのは、2003年以前のデータ)
  • アメリカではクロール自体も有料
  • ディレクトリへの商用サイトの登録は有料(ビジネスエクスプレス)
  • 個人サイトをディレクトリに登録する場合、「新規性」のみが強調され、内容をあまり吟味されない

 平たく言うと、「Yahooに金を落とすサイトだけが登録される」と言うことである。インターネットすべてを対象にしていたつもりが、ごく一部の検閲されたサイトのみを見ていることになる。
 ビジネスとしてYahooがどういう戦略を練るかは勝手だが、利用者として表示されているサイトはバイアスがかかったものであることを認識する必要がある。

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