「私にも出来ること」 - 節電を考えてみた

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東電の状況、厳しいですね。今年の夏が昨年の夏と同水準だった場合、夏場の計画停電は生死にかかわります。

家庭の電力消費は4割を占めるそうなので、節電についていろいろと考えてみました。

■まずは、電気の基本を押さえる

震災後のBlog等の記事を見ると、電気のことを知らない人が、「あちゃー!」ってコメントを付けていること多く、「あなたの強弁、それ無知だから」という記事を見かけます。
専門教育を受けてないと、誤解があるのかもしれません。そこで、実際の節電の内容について触れる前に、電気の基本について書いておきます(ちなみに、吉田は電気計測機器メーカーに11年勤めてましたので、発電送電のプロではありませんが、電気についての知識は一応あります)。

(1)節電はピークコントロールが大事

基本的に電気はためられません。ためるにはコンデンサのような化学変化を利用した素子が必要です。特に何百万KWという膨大な電力を蓄電する設備は、現在はありません。
Googleの「東日本大震災」停電情報情報提供元の東京電力を見ると一発で分かります。

3/31の供給電力

このグラフで一番大事なのは、「ピーク時供給力:3750万kW」という部分です。このピーク時供給力を越えると発電量が追いつかず、停電します。ですから、計画停電などにより、電力時用を供給力以下に抑える必要があります。

(2)商用電力には周波数がある

あまり意識されていませんが、日本の電力会社が供給している交流電力は、家庭用の場合「単相3線 100/110V 50/60Hz」です。ACコンセントに電圧計をつっこむと、100~110Vの間になり、ハンディタイプの計測機器では計れませんが、周波数は50Hzか60Hzのいずれかです。

基本的に東日本は50Hz、西日本は60Hzです。家庭用の機器であれば内部直流なので、あまり周波数の影響はありませんが、送電の場合にはいろいろと問題が発生します。力率や高調波など専門的な話が出てくるとややこしいので、我々に関する部分だけを説明すると、50Hzの交流電力を使う東日本では、60Hzの交流電力は周波数を変換しないと使えないと言うことです。

現在も、関西や中部電力から余剰分の電力を送電してもらっていますが、周波数変換がボトルネックになっているので、東日本の電力需要の不足分を補えないということになります。

つまり、「貯められない」、「貰えない」というのが基本です。

■うちでできる節電

以下は吉田宅の場合です。それぞれの家で事情が異なると思うので、個別に判断する必要があります。

節電の基本は、とにかく消費電力を押さえることです。2つの考え方があります。ひとつは、「常時電気の入っている機器の消費を押さえる」、もうひとつは「電力消費の大きな機器の使用条件を見直す」です。

常時電気の入っている機器

  • 冷蔵庫
  • ウォッシュレット
  • 水冷機(ウォーターサーバー)
  • TV
  • AV機器
  • パソコン (3台)
  • ネットワークルーター
  • FTTHモデム
  • ネットワークハブ
  • 固定電話機
  • FAX

このなかで、AV機器はTVを除き、すべてコンセントを抜きました。待機電力を少しでも抑えるためです。簡単にできるだけあって、効果は余りありません。

家電のうち、冷蔵庫、ウォッシュレット、水冷機、電話等は電源をOFFにするわけにはいきませんので、放置。ただし、各種設定温度は低めにします。
ルータやモデムなどの通信機器も除外。

結局、パソコンの使用台数を減らすことになりました。以前に吉田は、エコワットという積算電力量計を使い、常時電源を入れている機器の消費電力を図ったことがあります。この中で大きな消費電力をしめていたのは、やはりパソコンです。Core2DuoのメインPCで、月当たり1570円かかっていました。現在、Core2Duo PCは2台あります。1台は低消費電力のC3ですが、これでも月600円分の電力を消費していました。

C3はCVSサーバーに利用していましたが、CVSをレンタルサーバーで運用できることが分かったので、退役させます。また、サーバー用のPCとメインPCのHDDも1台ずつ抜くことにしました。

また、仕事に使うメインPCは電源の設定を見直し、HDDやモニタの電源OFFの時間を再設定しました。

消費電力の大きい機器の使用条件を見直す

消費電力の大きい機器の代表格は、エアコンや暖房機器です。また、掃除機、乾燥機、電子レンジ、オーブントースターなども大きいです。使用頻度から言えば、冷暖房の見直しが一番効果的です。エアコンのように温度設定できる機器については、設定温度、風速などを変更します。

電子レンジやオーブントースターは、使用時間は短いですが、非常に大きな電力を悔います。ピークコントロールの観点から、電力需要の集中する時間帯はちょっと避けてあげるだけで、結構効果があります。

■まとめ 家庭の節電

正直、4割の消費電力を落とすのは難しいと思います。すべてが電気を使っているため、電源を供給しないと動かない機器が多いのです。最近では、給湯も電気がないとできないケースがあります(うちはこれです)。

とりあえず、あれこれ難しいことを考えても無駄なので、常に電源を入れておく必要のある機器の設定値を見直し、ピーク消費電力の大きい機器を使用する時間帯を分散あるいは使用を控えることです。

あとは、電灯の使用を最小限にするため、夜はなるべく同じ部屋にいるようにすれば、だいぶ押さえられると思います。

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