バックアップは面倒だ

Posted on :| コメント (2)

 ちょうど良いタイミング(?)で、HDDがクラッシュしたのでストレージとバックアップについて考えてみたいと思います。 現在のパソコンは容量や形状の違いこそあれ、磁気メディアにデータを保存しています。磁気テープ、FD、HDD、MOなどなど。 SDカードなどはフラッシュメモリなので、磁気メディアではありません。

 PCで日常的に使われているデータの格納場所はHDDです。今のパソコンでHDDを内蔵していないものはありません。容量が大きく、 アクセス速度もSDカードやCD-ROM、DVDに比べるまでもなく高速で、読み書きの制限もほとんどありません。ただし、 壊れやすいという欠点があります。

 HDDは物理的、人的、ソフト的な要因によりクラッシュします。クラッシュしたHDDはタダの鉄くずです。 ドライブそのものは1万円もだせば、その時代で最もコストパフォーマンスに優れたものを入手できますが、格納されたデータ次第では、 ドライブ以上の価値を持つ特異な部品といえます。
 さて、HDDのクラッシュ要因を挙げてみます。

  • (物理的) ドライブに強い衝撃を加え、メディア等に傷が付いた
  • (物理的) ドライブが熱を持ち、電子的、機械的な障害を負った
  • (人的) うっかりアクセス中のHDDの電源を落してしまった
  • (人的) うっかり大事なデータを消してしまった
  • (ソフト的) ウィルス等にデータを破壊された
  • (ソフト的) OSの欠陥により、インデックステーブルが壊されてしまった

 物理的なトラブルを防ぐためには、RAIDなど冗長性を持たせる仕組みを利用することで、ある程度リスクは回避できます。しかし、 RAIDはバックアップ用に複数のHDDが必要になる上、専用のハードウェアを用意しなければならないので、敷居が高く、 よほどの事がない場合は検討もされないでしょう。
 また、RAIDは逐次データを保存する方式のため、うっかり大事なデータを消してしまったといった人的要因には対処しきれません。 これに対応するには、吉田がやっているようにバックアップソフトを使って、 定期的にバックアップをとる方法があります。市販のソフトなら世代管理もできるため、誤操作、トラブル発生前まで簡単に戻れます。

 しかし、HDDのバックアップをHDD(LAN含む)に取る場合、別途HDDを用意する必要があるためコストがかかります。 そこで多くの人が実施しているのが、CR-RやDVD-Rに定期的にデータをバックアップする方法でしょう。 この方法が最も確実と言えますが、以下のような欠点があります。

  • メディアがかさばる
  • ドライブとデータの大容量化に伴い、バックアップメディアの容量が不足している
  • 書き換え可能なメディア(DVD-RW、DVD-RAM)にしないと、メディア代がかさむ
  • 書き換え可能なメディアの扱いが面倒(DVD-RAMは除く)
  • 定期的にバックアップを実施するのが面倒

 そうです。DVDなどのメディアにバックアップをとるのが確実なのは誰もが認識してますが、とにかく面倒なのです。 よほどマメでないと定期的なバックアップは取らないと思います。 吉田もDVD-RAMに月イチでバックアップを取るルールを課していますが面倒です。バックアップはとにかく面倒なのです。

例えばシマンテック、 「バックアップは面倒」の声に驚くという記事では、

 シマンテック SMB&エンタープライズマーケティング部 セグメントマーケティングマネージャ 田上利博氏は「 『バックアップは面倒で分からない』という人が多いことに非常に驚いた。 この結果はバックアップソフトが理解されていないことを表している。ユーザーを取り巻くセキュリティ環境の悪化、 PC内に蓄積するデータの増加により、バックアップやセキュリティ対策の重要性が増してきている」とコメントした。

 シマンテックの中の人は、 ソフトだけでなくバックアップ先のメディアに問題があることに気づかないのでしょうか?  吉田はTrueImageを使ってメインPCの重要データをバックアップしてますが、 先日飛んだのは主に動画データがおいてあったHDDです(メインではなくサーバー)。動画はサイズも大きく、バックアップは非常に面倒です。 住所録や仕事で使うデータのバックアップは大容量SDカード、 USBメモリの普及でこれらに格納するようにすれば、 比較的容易にバックアップがとれます。
 しかし、動画、 MP3など大容量データのバックアップはほとんど手つかずの状態です。 現状では同容量のHDDを取付ける以外は策がありません。

 こうしている間にも、バックアップは面倒だと思ってデータをとばしている人がたくさん出てくるでしょう。何かいい策はないものでしょうか?

コメント

古典的ですが、テープという手があります。
うちのPCサーバー、AS400は毎日テープを交換して夜中に自動バックアップを取っています。
PCサーバーは20GB(DAT)でAS400は50GB(専用テープ)です。  
さてさてそこまで保険をかけられるでしょうか(^◇^;)

投稿者 カブ : 2006年09月12日 17:59

テープはダメでしょう。理由は面倒だからです。仕事でやる場合は夜間にバックアップという方法を使えますが、一般家庭ではまずやりませんね。

要は100GB以上の容量を持った高速メディアが登場しない限り、面倒だという人は後を絶たないでしょう。100GBという容量も250GBのHDDに対してなので、今後も増える可能性はあります。

投稿者 吉田章太郎 : 2006年09月12日 19:36

コメントフォームに記入し投稿してください





Search
最近の記事
カテゴリー
過去の記事
Comments
TrackBacks
Feed
Powered by