パソコンのバックアップメディアを考える

Posted on :| コメント (0) | トラックバック (0)

 「転ばぬ先の杖」という言葉が表すように、トラブルに備えて保険をかけておくのは当たり前のことです。しかし、 ことパソコンとなると、万が一の事態のために保険を打っている人が少ないように思われます。パソコンに対する保険とは、 「大切なデータのバックアップ」につきるでしょう。

 吉田は魔の11月にPCが必ず不調になるため、バックアップについては常々考えています。その方法については、 過去のエントリーを参照していただくとして、今回はバックアップ先に使われるメディアについて考えてみます。

(1)USBメモリー

  • 価格が手ごろなため、個人的なデータのバックアップに向いている
  • 主にドキュメント、各種設定ファイルなど、データサイズが小さいものが最適
  • メモリは持ち運べるが、落したり盗まれたり物理的に紛失するリスクがある
  • HDDに比べると、物理的損傷に強い
  • 内部で利用されているフラッシュメモリは、書き換え可能回数が決まっており、 通常は100万回が寿命(メーカー保証値)

(2)DVDメディア

  • CD-Rに取って代わり、バックアップメディアの代表格
  • +R/-Rなどは写真データや動画データの保存に向いている
  • 頻繁に更新しないデータ向き
  • 頻繁に更新するデータを保存した場合はDVD-RAMを利用するのがベスト(RWはあまり良くない)
  • 1枚あたり4.7GBと、容量的には微妙だが、フォルダまるごとバックアップなどの荒技が使える
  • 長期保存可能(メーカー公表値は100年。実力20?30年程度?)

(3)CDメディア

  • 基本的な性質はDVDと同じ
  • 容量が小さく、現在では適用できる範囲が限られている

(4)ネットワークストレージ

  • 有料、無料を問わず、ネットワーク(インターネット)上のスペースにデータを保存する
  • サービスにもよるが、他人と共有、公開できるものもある
  • 物理的に使用しているPCとは別のハードウェアに保存されるため、冗長性は高い
  • データの取り出しにはアップロード/ダウンロードが必要(遅い)
  • サーバーでトラブルが発生した場合、サービスによってはデータを損失する可能性がある
  • 個人的なFTPサーバーなどもこの範疇だが、サーバーHDDのバックアップについては同じ問題がある

(5)テープメディア

  • DATなどのデジタルテープに記録する
  • ディスクメディアに対して大容量が扱えるのが特徴
  • バックアップに時間がかかる
  • ディスクよりも物理的に損傷する可能性が高い(テープが切れる、巻き込まれる)
  • 主にサーバーのバックアップに利用されている

(6)HDDドライブ

  • データのバックアップメディアとして、物理的に異なるHDDを利用する
  • システムとデータドライブを物理的に分けるだけでも、多少は冗長性が確保できるがバックアップではない
  • RAIDシステムなどもこの範疇に入るが、基本的に同一PC上で構築されているため、 電源がパンクした場合などは同時に損傷を受ける可能性がある(恒久的なバックアップではない)
  • ウィルスなどソフト的な障害には対応できない(RAIDは過去のデータを保証するシステムではない)
  • リムーバブルHDDにバックアップを取ることで、RAIDなどの抱える問題は解決できる
  • 大容量データの保存ができる(動画など)
  • テープ、ディスクに比べると、物理的な衝撃、温度などのリスクが伴う
  • 稼働部品があるため、寿命がある製品

(7)HD DVD、ブルーレイ

  • DVDに取って代わる可能性が高い
  • HD DVDはWindows Vistaで標準サポート
  • HD DVDの容量は片面15GB (両面 30GB)
  • HD DVDの記録メディアは2006年10月現在では発売されていない
  • ブルーレイの容量は片面25GB(両面 50GB)
  • ブルーレイは多層にすることで200GBまで拡張可能
  • ブルーレイの記録用ドライブはPanasonicから発売済み
  • 今後のバックアップメディアとして期待のかかるメディア

 吉田の場合はソースコード、競馬データ、ドキュメント、各種設定ファイルをDVD-RAMとネットワークドライブ、 TrueImageのシャドウボリュームに保存しています。よほどのことがない限り、大切なデータがなくなることはありませんが、 DVD以外はHDDに保存する仕組みなため、やはり安心感のあるディスクメディアを活用できればと思います。 そういう意味で(7)の新しいメディアには期待してますが、結局規格は統一されず、初期のDVD記録メディアと同じく、 製品選択のリスクは消費者に背負わされています。

 

 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメント

コメントフォームに記入し投稿してください





Search
最近の記事
カテゴリー
過去の記事
Comments
TrackBacks
Feed
Powered by