枠組みを決めるシステム

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 ちょっと毛色の違う話を書きます。物事の枠組みを決める「システム」という存在です。システムとは何もITの世界だけの話ではなく、 社会の至る所に存在します。
 システムというと、銀行のATMシステムや、電話交換システムなど物理的で大規模なものを想像しがちですが、 吉田はもっと広義の仕組みとして捉えています。

■吉田のシステムの定義

  • ルールが明確になっていること
  • ルールの影響下にある人間が、ルールを認知していること
  • ルール違反に対するペナルティがあること
  • 上記を承諾する人間が複数いること

 詰まるところ、「何らかのルールが定義され、告知され、それに対する違反がある」状態を受け入れる人が複数存在したらそれは 「システム」だと思ってます。
 ある会社で実施されている「ルールにまつわること」を例に挙げてみます。

■ある会社の例

存在するルール

遅刻をした場合は、有給を消費しなければならない
遅刻をした場合は、上記に加え、同じ時間の残業代を引かれる

これに対する反応

遅刻をするぐらいなら欠勤する

 ルールが定義されたため、それに対する反応が返ってきます。もし、この会社が「出勤率を改善したい」 と思うなら、ルールを見直す必要があります。

 この例のように「ルール」、それに対する「レスポンス」などを含めて「システム」 と定義しています。ルールは決めるだけでは意味がなく、それを運用してはじめてシステムとして機能します。

 この件はずっと以前から考えていたことですが、 結局すべての事象は人の営みによって作られます(自然現象除く)。つまり、人が返す「レスポンス」が重要な鍵を握っています。 このシステムに組み込まれた人のレスポンスを考えずにルールを規定すると、 システムの方向性も意図しないものとなるでしょう

 吉田の場合、競馬ソフト開発に携わっていますが、シンプルぱっと1を設計したときは、 単なる投票ソフトを作るつもりで設計しました。しかし、シンプルぱっと2の場合は、「システム」を設計しました。 人がどのような競馬スタイルを望んでいるかを、シンプルぱっと1で得られたフィードバックを元にイチから構築し直しました。 ソフトの先にいる人を見ていたわけです。
 実際に多くのユーザーによる運用がはじまってみて、ある程度こちらが想定していたシステムになりつつあるように感じます。

 反面、スクリプトの取り扱いや自動運転の設定にとまどう人が多いことにも気づかされています。 この点はやはりソフト(ルール)を補正し、よりよいシステムの構築を目指していきたいと思ってます。

 

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