競馬の今後を考える

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 JRAの売り上げが年々低下しています。これはJRAのウェブサイトにある決算関係の書類を見ても明らかです。競馬ソフトを通じて、 競馬に関わるものとして、この問題について考察してみたいと思います。

■JRAの売り上げ推移 (H13?H17年度)

H17年度 2兆9025億7695万8300円 (ディープインパクト)
H16年度 2兆9370億7905万5300円 (キングカメハメハ)
H15年度 3兆 174億3935万2400円  (ネオユニヴァース)
H14年度 3兆1403億7279万5100円 (タニノギムレット)
H13年度 3兆2727億9694万6900円 (ジャングルポケット)

出典:JRA事業報告書

 馬券の売り上げの減少は確実に起っています。JRA側もさまざまな営業努力をしていることは見て取れます。 一時期、スターホースの不在が馬券の売り上げを押し下げているともささやかれましたが、H17年度は「ディープインパクト」 が3冠馬になった年です。売り上げの横にカッコ書きで書いてあるのがその年のダービー馬です。
 ダービー後に故障した馬もいますが、それぞれの時代で話題になる馬は結構いたように思います。

 また、射幸心をあおる高額配当馬券である「馬単」、「三連複」、「三連単」もスタートしていますが、 以前として売り上げの減少は止まりません。即PATの開始により、電話投票権は簡単に手にはいるようになりました。
 では、いったい何が原因なのでしょう?

■売り上げ減少の原因は?

 ひとつはファン層の高年齢化があげられます。こちらは競馬有識者会議で出された資料です。

平均年齢:H3 42.7歳 → H13 48.8歳
20代が占める割合:H6 27.2% → 15.7%
60歳以上が占める割合:H3 12.4% → 27.7%

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 出典: 「我が国の競馬のあり方に係わる有識者懇談会」

 また、無職のファン層が広がり、1人あたりの購入点数の減少も報告されています。 平均年齢の上昇は吉田もうすうす感じていましたが、実際に数字で見るとよく分かります。 特に20代のファン減少が深刻な問題だと思っています。
 馬券は20歳から購入できるようになっていますが、この層の減少はつまるところ新しいファンが生まれないことを意味します。そして、 ファンの高齢化により、次第に先細りしているのが分かります。資料はH13年のものですから、 最近のデータではもっと深刻になっているのではないでしょうか。

 20代の人は競馬よりも株に走っているように思えます。こちらは資料を見つけ出せませんでしたが、 数年前からディトレードがニワカにブームになっており、若年の億万長者も誕生しています。また、ミニ株、 プチ株といった少額取引が可能になったことも、年齢層を押し下げる要因になっているでしょう。

 さて、今後も競馬を発展させていくには、新しいファンをどんどんつかんでいく必要があります。 ここが難しい部分で、今後も考察していきたいと思います。

 

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