ユーザーと開発者のギャップ

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 ソフトに限ったことではありませんが、製品やサービスを利用するユーザーと、メーカー開発者の意識の間には大きな溝があります。 この溝を埋めるべく各企業や開発者(マーケティングや製品開発担当者)は頭を悩ませています。
 吉田も今この問題に直面しており、 特に想定していたよりもパソコンに不慣れな人がシンプルぱっとをはじめとした拙作ソフトを利用している事が問題になっています。

 2002年にシンプルぱっとを初めて世の中に公開したときより、パソコンに不慣れな人が増えています。 これまでオンラインソフトはどちらかと言えばある程度パソコンに対する知識を持った人が主流で、 オンラインソフトを使うと言っても雑誌等の付録CDに収録されているソフトにとどまっているという認識でした。

 パソコンの主要な用途については、需要の大きいものはすべて市販ソフトやパソコンにバンドルされているソフトで足りています。 写真加工などちょっと専門的な分野についても、デジカメなどに附属しているソフトで事足ります。
 IT関連ニュースサイトでは、ほとんどのユーザーが新規でソフトを導入することがないというニュースを書いていました。 実際に後から追加するソフトは、年賀状印刷ソフトぐらいでしょう。

 一方競馬の分野では、PATユーザーの半数近くが何らかのソフトウェアを利用していると思われます。大手の出しているソフトは、 JRA-VAN NEXTや競馬道オンラインなどに限られています。
 その代わり、多くの人のニーズを支えているのがオンラインソフトというわけです。吉田はこの部分を大きな勘違いをしていたようです。

 JRA-VANがData Lab.をはじめ、IPATが始まり、TARGET-JVがフリーウェアとなったことで、 オンライン競馬ソフトに対する間口が広がりました。
 競馬の場合は多様なニーズがありますが、大手が提供しているソフトではニーズの受け皿となり得ません。 こうなると自分のニーズを満たすソフトを求めて、オンラインソフトを探し回るわけです。

 また、過去からの経験から情報はウェブサイトのみで告知すれば事足りると思っていましたが、 それだけでは不十分であることを最近痛感しています。例えば、緊急のバージョンアップが必要な内容を伝えたり、 要望の多かった機能が実装されたとき、はたまたシンプルぱっと2のように新しいソフトがリリースされたとき。
 これらは頻繁にウェブサイトをチェックしている人なら気づく内容ですが、 多くの人は現状に満足している限り(あるいはちょっとした不満があっても許容範囲内なら)、 ウェブサイトから新しい情報を得ることをしません。

 実際、吉田が利用しているさまざまなソフトについても同じ事が言えます。不具合や要望がない限り、 発売元や配布先さいとを訪れることはありません。

 情報の伝達についても、メルマガを発行したりする必要があるのではと思っています。

 改めて考えてみると、吉田自身の意識もリフレッシュが必要だと痛感しています。

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コメント

最近は、起動時に最新版が更新されていないかをチェックし、ユーザーに知らせるアプリケーションソフトが増えてきています。メルマガ等だと嫌がって登録したがらない人も少なくないので、自動更新機能や更新アラートをプログラム自体に実装した方がより確実かもしれません。

シンプルぱっと2は VB で開発されていらっしゃるようなので、開発環境を更新できるようであれば、ClickOnce の利用なども検討されてはいかがでしょうか? おいらはまだ試したことは無いのですが。。。(^_^;

投稿者 T.MURACHI : 2007年02月09日 09:44

助言ありがとうございます。ユーザー通知機能はすでに実装済みですが、ユーザー層の違いからあまり活用されているとは言えません。自動で動作する必要もあることから、勝手に表示される仕様はあまり好ましくありません(メッセージが原因で自動運転に支障が出た方がソフト的にはまずいです)。

メルマガを検討している背景には、シンプルぱっと2のキャンペーンの際、何でメールで通知してくれないのだ?とのおしかりを受けたことがあるのも影響しています。
よって、アナクロ的ですが、現時点ではメルマガが最適だと思っています。ご理解いただけましたか?

投稿者 吉田章太郎 : 2007年02月09日 20:07

余談ですが、.Netは随分前からいろいろいじってますが、実行速度が遅くまだまだ実用レベルではないと思っています。
ただ、あと数年のうちにきちんと移行先を定める必要があるのは確かです。膨大なコードを移植するのは骨が折れます。

投稿者 吉田章太郎 : 2007年02月09日 20:52

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