ゲームで見える製品プロモーション

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 吉田も世の中に作品を発表している立場なので、プロモーションにはいささか興味があります。 すでに世の中に認知されているものであれば、それが何であるかのプロモーション活動は不要です。例えば、 圧縮解凍ソフトと書けばそれが何をするためのソフトかを長々と説明しなくても通じます。投票ソフトも然りです。

 一方、世の中に認知されていないものは、まずそれが何であるか、何の役に立つかのプロモーション活動が不可欠になります。

 多くの場合、説明不要の製品はそれぞれの人の頭の中で「それが何であるか」の説明がなされています。 当然求められている機能や役割があります。ここにそのメーカー独自の機能が付加価値として加わっていきます。よりよいものを作るには、 これほど単純ではありませんが。
 独自機能がついていても、基本的には人に認知されているものなので、 うれしい意外性として好意的に受け入れられます(中には罵倒されるものもありますが)。

 よほど斬新なものでない限り、既存の製品の知識を使って認知されます。しかし、 ゲームの中には既存の製品カテゴリにあっても新たにプロモーションが必要なものが多くあります。これは、ゲームが新しい娯楽、 刺激を与える嗜好品であるためです(よりよいゲームはこれまでのゲームにない意外性が求められます)。

 ひとつ例を出します。任天堂の据え置きゲーム機 Wii用のレースゲームに「エキサイトトラック」 というゲームがあります。このゲームはトラック(デコトラではなく、 パジェロなどの4WD車)をリモコンで操るオフロードタイプのレースゲームです。しかし、既存のレースと大きく違う点は、 タイムや順位を競うのではなく、360ターンやジャンプの飛距離、ドリフトの距離などのスタントプレイを競う点です。 実際にやってみるとそのはちゃめちゃ振りは既存のレースゲームのカテゴリから外れます。城の壁を走ったり、数百mのジャンプをしたり。 あえて言うならスノーボードゲームである1080や、スケートボードゲームのトニーホークの車版と言ったところでしょう。

 このゲームは実際にプレイするとゲーム性や意外性など、多くの点でプレイヤーを熱中させますが、商業的にはそれほど成功してません。 TV CMも作られていますが、既存のレースゲームとの差が明確になっているとはとても言い難いです。遊ぶ人を選ぶ点は置いておいて、 非常に良いゲームだと吉田は感じます。プロモーションがあまりうまく行ってないため、商業的な成績が奮っていないのでしょう。なお、 リンク先のプロモーション用動画はなかなかゲームのおもしろさを伝えていると思います。

 ゲームの場合、既存のジャンルにあってもプロモーションが不可欠です。しかし、その方法はまだまだ検討の余地があり、 現在最も効果があると思われるのが、動画の公開です。また、口コミでおもしろさが伝えられているゲームは、 YouTubeなどの動画共有サイトにゲーム画面がアップされることがあります。これらは2ちゃんねるなどを中心に広められます。

 最近の消費行動は、ネットの存在が不可欠になっていると思われます。まず、CMを見ていきなり購買行動に出る人はおらず、 自分なりに下調べをします。ネットがここまで広まる前は、店頭デモや紙のカタログが中心でしたが、今は口コミ系のコミュニティサイト、 価格比較サイトなどを参照している人が多くなっています。
 ウェブで品定めをする人は、同じくウェブ上に公開された情報を重視する傾向があるので、公式サイトの存在はますます大きくなっています。 ウェブサイトでのプロモーションというのは、もっともっと考えていく必要があると思います。

 

 

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