インプットを無視すべき時と、受け入れるべき時

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 インプットというと堅苦しいですが、要はTVやネット、本から新たな情報を入手することを指します。しかし、 あらゆるメディアから毎日情報が洪水のように発せられている現状では、すべての情報を受け入れていては頭が混乱するだけだし、 時間が足りなくなります。
 電子メールが迷惑メールフィルタを併用しないと使い物にならなくなったように、身の回りの情報もフィルタする必要があります。

 本や新聞、ニュースなど一切の情報を遮断するというのもひとつの手ですが、外部の情報が一切遮断されていては、 外部に対するアンテナが利かず、重要な局面で判断を誤る可能性もあります。
 また、ビジネスをする人は情報へのアンテナを巡らせろと異口同音に叫びますが、すべてを遮断してはこれもかなわなくなります。

 インプットすべき情報とそうでないものを分けてみました。

(1)時事ニュースを追いかけない

 意外と思われるかも知れませんが、TVやニュースサイトのニュースなんて毎日チェックする必要はありません。 TVやニュースサイトで発せられるニュースは一過性のものがほとんどであり、しかもマスを対象にしているため、 情報自体の希少価値はありません。

 また、本当に重要なニュース、例えば災害、事件、戦争、事故などはくり返しニュースとして流されるため、 よほど人里離れた所に生活していなければイヤでも耳に入ってきます。

 吉田も一時期、アンテナを巡らせてるつもりでニュースサイトをくまなくチェックしてましたが、今は上記の無駄に気づき、 チェックしなくなりました。ニュースもTVでたまに流れているのを見る程度です。それでも時事については困りません。

(2)業界情報の収集

 自分の携わる業界の情報は適度に収集すべきです。しかし、(1)より優先度は高いものの、 ヒステリックになるほど重要ではありません。
 なぜなら、業界情報とは一言で言えば「同業他社」の動向であり、 ○○というライバル会社が今度△△という製品を発売するという情報を入手した時には手遅れだからです。同業他社に対抗するために、 類似製品を作るのはあまり賢い手とは言えません。

 吉田はむしろ、製品やサービスの利用者、ユーザーに目を向けるべきだと思ってます。

(3)法令や規則、ルールの変更には敏感に

 これはかなり重要です。ルールが改定されると、それまでの前提条件が一気に覆される可能性があり、素早い対応が求められます。 生活に直結するもの、会社経営などに影響するものは、大分立ってから(1)のニュースとして発表されるため、 この段階では大分後手後手に回っていることになります。
 例えば、競馬に限ればJRAからの公式発表は常に注意しておく必要があります。

(4)ユーザーや利用者、見込み客の声

 何らかの製品やサービスの販売や開発に係わっている場合は、どんな些細なことにも耳を傾けておく必要があります。よく 「声の大きな人」の意見ばかり重視されるといいますが、声を発していない人の声を聞くためにも、 まず発言してきてくれた人の話に耳を傾けるべきです。

 ここで得られる情報は、どこにもありません。

(5)本やセミナーで得られる情報

 吉田は目的を持って読む本には意味があると思ってます。また、すぐに何かの役には立たなくても、 興味を持っている分野の本やセミナーも同様の価値を持っていると思ってます。
 こちらのBLOGの著者は違う意見をお持ちのようですが。

本を「読む」のは娯楽であって、勉強ではない。学習ではない。理解でもない。

なんていうか、本を「読む」ってのは、CDをCDプレーヤーにかけているようなものだと思う。

CD=本、CDプレーヤー=脳、って感じ。

本を読んでいる間、自分の脳内では、他人の思考が再生されているだけで、自分自身は考えていない。本を読むというのは、 他人の思考をなぞることでしかなく、その間、自分は「思考」していない。

分裂勘違い君劇場より

 ただただ読むだけなら同意です。でも、高いモチベーションを持って読む本は娯楽ではありません。 文字面や行間から常に刺激を受け、自分自身の頭の中で情報が整理されていきます。 特に何らかの問題を解決しようと思って書籍をあたっているときは、効果がはっきりと見えます。

 興味を持った本を読む場合は、すぐには実感がわかなくても、のちのちの役に立ちます。 これは個人的な経験ですが、アイディアを出すとき、まったく無の状態から考え出すことはほとんどありません。 これまで脳にインプットされてきた経験や情報を組み合わせて別のアイディアを導くことがほとんどです。

 吉田も高校生の時はアイディアは無の状態から発生するものだと信じていましたが、 いろいろと経験を積むうちにそうでないことに気づきました。よいアイディアを形成する土壌は、これまでの経験、知識によるのです。

 本当に無からアイディアを作り出せるのは、ごく一部の人だけです。 それらの人は歴史に名を残すような人でしょう。

 時間は有限です。膨大な情報に流されることなく、有意義に過ごしたいものです。

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