やることが多すぎて死にそうだ!

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 ToDoリストを持っている人の中には、「リストに整理すればするほどやることが蓄積してきて、もうパンク寸前だ! 」と思っている人が多いかと思います。実は吉田もその典型で、現状を打破するためにGTDを導入しました。 GTDにより確実に何かが変わったという人もいれば、そうでない人もいます。GTDはToDoリストの整理法であり、技術のひとつであり、 これだけではうまく行きません。

 

■GTDの基本的なコンセプト

 GTDが目指していることは単純です。

「頭を空っぽにして、目の前のことに集中しよう!」

 これにつきます。そのために、まず頭の中にある心配事を紙に書き出し、リストに整理し、 常にリストをレビューするというサイクルをくり返します。生産性を上げるという観点において、 ひとつの事に安心して専念できることは必要条件であり、その点でGTDは理にかなっています。

 しかし、GTDはツールを選ばないシンプルな管理法なので、結果的に他のToDo管理術と同じ欠陥を持ちます。

 

■ToDo管理術が失敗する理由

 どんなToDo管理術にも良い点があり、考案者に取ってみれば最適解です。時間管理の必要性を考えている人は、 方法論をとっかえひっかえしては、感動と落胆をくり返します。当たり前です。ToDo管理術はあくまでも技術であり、 狼男を倒すための銀の弾丸ではないのです。

 ソフト開発の世界では、プロジェクトの破綻を避けるためにさまざまな開発手法が考案されてきました。しかし、 どの方法論でもすべての症状に効く「銀の弾丸」は存在しないというのが定説です。その理由はさまざまですが、自分たちの状況や体制と、 開発手法が唱える方法論には隔たりがあり、そのまま実践できなかったり、かゆいところに手が届かないことが多いのです。吉田は、 ToDo管理術にもそのまま当てはまると思います。

 ToDo管理術はあくまでも一般論であり、「自分のライフスタイルに100%マッチしたものではない」 のです。ToDo管理とは、自分の人生を管理することと同義だと思ってます。日々のタスクの積み重ねが生活となり、 それが10年20年続くことで、人生となるからです。

「人それぞれ、置かれた環境や生き方がちがうのだから、100% マッチしたものはない」

 こう考えた方が気楽になれます。GTDの方法論を完璧にトレースするよりは、コンセプトをしっかりと受け止め、 その中で自分に合っているものを実践するのが得策でしょう。つまり、細部は自分なりに試行錯誤して、アレンジする必要があると言うことです。 この点をはき違えてる人が多いように感じます。自分の人生なのだから、 ToDo管理術も自分にあわせたものにカスタマイズする必要がありますよ(でも、コンセプトは取り違えてはダメです)。

 もうひとつ、ToDo管理が失敗する理由があります。理由をリストアップしてみました。

  • リストに未消化のToDoが山ほどたまり、管理できなくなった
  • リストが日々肥大化し、見るのがイヤになった
  • 肥大化したリストを見渡せないので、結局何をしたらいいかが把握できない
  • 全体が見渡せないので、優先順位がつけられない
  • 忙しくなると、リストの整理に手が回らない

 リストを生きたものにするには、常にレビューをする必要があります。GTDでは週に一度、週次レビューをして、頭の中を再度空にし、 リストの整理を行います。しかし、忙しいときにはなかなか実践できないのが実情では?

 また、整理しないとリストはどんどん肥大化します。未整理のリストは、結局なにも管理されてないのと同じです。しかし、 忙しいとリストの整理がおろそかになる。未整理のリストは使い物にならない。この悪循環のため、ToDo管理は破綻します。

 

■リセットすることを覚えよう!

 どんなにツールが発展しても、人が扱える情報量には限りがあります。100以上の項目が並ぶリストなんて情報が多すぎて使えません。 カテゴリーを分ければある程度の整理はできますが、カテゴリー数が増えれば同じ事だし、 あまり重要視してないカテゴリーのToDoは普段目につかないため、 すっかりと忘れてしまうかも知れません(誰かに催促されて思い出すようでは、ToDo管理にはなりません)。

 GTDの気に入ってる点は、 「いつかやる/たぶんやるリスト」が用意されている点です。今すぐに処理する必要がないToDoはここに分類しておくことで、 リストをスリムにできます。いつかやるリストに入れてしまえば、当面そのToDoに悩まされることはありません。

 しかし、ここに入れてしまうと、週次レビューまで一切チェックが入らないことになります。 そのためにプロジェクトリストなどが存在するのですが、これがくせ者だったのです。

 吉田は複数のプロジェクトリストと複数のアクションリストを持ってますが、やはリストの肥大化は避けられませんでした。 吉田はプロジェクトのうち、特に重要なものはマインドマップに落して一覧性を確保していますが、やるべき項目が多数あれば結局は同じです。

 重要なのは「どのリストも自分の頭で考えられる量に抑える」ことです。

 重要でもまだ期限があるもの、あまり重要ではないがプロジェクトやアクションリストに含めていたものを一端「いつかやるリスト」 に追いやります。アクションリストやプロジェクトリストがそれぞれ10項目程度(あるいは1週間で処理できる量)になるまで、 とことん追い出します。つまり、リセットです。この時、前もってつけていた重要度なども合わせてリセットしてしまいます。

 こうして得られたスリムなリストを利用します。確かにあらゆる事をリストアップするのは大切なことですが、 それによって肥大化したリストを毎日眺めるのは、精神衛生上よくないばかりか、結果的に大事なことを見落としてしまいかねません。 それでは何のためのToDo管理か分かりません。

 週次レビューの際、プロジェクトリストやアクションリストが少なくなってきたら、いつかやるリストから持ってくれば済むことです。

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