競馬予想は足し算引き算か?

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 競馬予想をするとき、ある要素を足したり引いたりするのは無意識のうちに行われています。例えば、 スピード指数で持ち時計上位をピックアップしたあと、距離適性やコース適性を加味します。 初めてのコースだった場合には減点材料としたりします。

 何気なく行われている「競馬予想の操作」を改めて考えてみたいと思います。

 なぜ、こんな事を考えるようになったかと言えば、今年のテーマである「自分の競馬」に取り組んでるためです。吉田自身、Club Yanniesで馬券術を取り上げていた頃に比べると、実に多様な馬券術に触れ、 それらを使ってどのように馬券を組み立てるかを考えています。

 

■足し算・引き算が行われている要素

 足し算引き算が行われる要素は単独だと強調材料に乏しいものが多いのです。例えば、コース適性や距離適性。また、 スピード指数が僅差の状態では足し算引き算が行われています。
 また、オッズ競馬も足し算引き算の代表格です。オッズの場合は元々同じ概念のものを形を変えて分析をするため、特定の現象で「コレだ!」 と断定するのではなく、複数の現象から重複を見るケースが多くなってます。

 もちろん、決定的なものがあればそこをよりどころに軸にするわけですが、これはオッズに限らず普通の馬券術でも行われています。 例えば、能力指数系を利用している人は、ディープインパクトの様な馬がいれば、この馬を頭に予想を組み立てるわけです。

 

■かけ算が行われる要素

 競馬予想に割り算はありません。中には割り算をしている人がいるかも知れませんが、大抵はかけ算に置き換えられます。
 最もよく行われているかけ算は「×100」や「×0」です。「×100」とは足し算、引き算の所でも触れたように 「確たる根拠を持った軸馬候補」です。一度頭の中でかけ算を使ってしまうと、その馬が勝つ材料しか目につかなくなります。

 一方「×0」はいらない馬を消すときに使われます。どんなに大きな数でも0を掛ければ0になるという初歩的な計算です。
 一度「×0」をすると検討範囲から消えるため、なかなか思い直すことができなくなります。

 

■かけ算が行われるケースとは?

 本来、丁寧に分析すると足し算引き算であるべき競馬予想にかけ算が使われる理由は、検討材料を少しでも減らして、 脳が処理できる情報量に抑えようという心理によるものだと思ってます。

 「軸馬はコレ」
 「この馬はいらない」

こう考えられた方が楽だからです。「×100」はともかく、「×0」は随所で見られます。

  • 馬体重を見たらマイナス体重が大きくて切った
  • パドックを見たら気に入らなかったから切った
  • 超人気薄だったから切った
  • 騎手がへたれだから切った
  • 近走2桁着順だらけだから切った

切るときの理由はさまざまですが、なんらかの言い訳付で「×0」を実行します。最近、吉田が公開した「×0」は高松宮記念です。 17番のペールギュント、11番のプリサイスマシーンを軸にしておきながら、1番人気の武豊(8番スズカフェニックス)を 「この日は連対しすぎ。ここは4着ぐらいで最終に来る」と勝手に思いこみ、切ってしまいました。結果は8-17-11で、 切った武豊が1着になりました。三連複で69690円、三連単で546450円の万馬券を自らの思いこみで捨ててしまったわけです。

 かけ算が行われる場合は、何かの思いこみや感情が先に立っているように思えます。 ギャンブルはいくら冷静につとめていてもお金が絡むため、感情的になりやすくなります。

 かけ算が行われていないか、切ったり無条件で軸にする前に今一度検討したいものです。

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コメント

吉田さん、毎回、この書き込みを楽しみにしております。
吉田さんの競馬予想の世界は実数の世界なのでしょうか。私はそこから抜けだしたいと思ってます。

投稿者 karibu : 2007年04月30日 06:00

実際に予想する段階で実数にしてもしょうがないと思いますよ。0.1の違いと1の違いを頭で区別するのは大変です。

実践にあたってあまり考えずに済む競馬を心がけています。このためには自作ソフトが不可欠になります。

投稿者 吉田章太郎 : 2007年04月30日 08:13

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