ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

Posted on :| コメント (0) | トラックバック (0)

 Nintendo DS用に発売された初めての「ゼルダの伝説(夢幻の砂時計)」 を購入しました。ゲームなんかやらずに仕事しろという声が聞こえそうですが、 コンシューマー向けのゲームのインターフェースを研究することはいろいろと役に立ちます。

 なんて言い訳はおいといて、このゲームについて吉田なりのレビューをしてみたいと思います。

 

■ゼルダの伝説 夢幻の砂時計とは?

 夢幻の砂時計はGameCubeで発売された「ゼルダの伝説 風のタクト」 の続編に位置する作品です。ただ、風のタクトをプレイしていない人にも十分に楽しめる内容になっています。
 本作は風のタクト同様、広い大海原が舞台となります。もちろん、冒険の中心はダンジョンです。

 夢幻の砂時計の最大の特徴は、すべての操作をタッチペンで行うことにあります。タッチペンでのキャラクターの移動から戦闘、 アイテムの使用までを操作します。賛否両論ありますが、タッチペンによる操作は直感的で、 弓矢やブーメランといった飛び道具を自在に扱える点は最も評価できます。 今まで十字ボタンやアナログスティック操作に抵抗を感じていた人にもすんなりと扱えるでしょう。

 

■フルタッチペンによる操作

 フルタッチペンという大冒険を任天堂が決断した背景には、 ゼルダシリーズの新規参入者の数がどんどん減っていることに危機感を持ったスタッフが、間口を広げるための試みです。
 NDSは世界的に大ヒットしていますが、Wiiと同様にゲーム人口の拡大を狙って投入された製品です。実際、 脳を鍛えるシリーズやNintenDogsなどのすぐれたソフトの存在により、 今までゲーム機になじみのなかった人まで顧客層を広げることに成功しました。

 ゲームになじみのない層にとっては、十字キーよりもペンの方が抵抗がないようです。直感的に操作できますし、 ペンの扱いは日常生活でマスターしています。

 大ヒットした 「おいでよどうぶつの森」でもタッチペンによる移動や操作もできましたが、 同時に十字キーもサポートしていました(吉田は十字キーを使いました)。でも、夢幻の砂時計は十字キーによる移動は出来ません。 十字キーを押すとマップが表示されたり、移動とは別のアクションに割り振られています。 移動するにはイヤでもタッチペンを使わなくてはいけません。

 主人公のリンクの足下をタップすればゆっくりと歩き、遠くをタップすれば走ります。主人公を中心にタッチペンをスライドさせれば、 マウスで操作しているような感覚で操作できます(ただ、ペンが邪魔して画面が見えづらくなることがありますが)。

 敵との戦闘も、タッチペンで敵をタップするだけで勝手に目標に向かって攻撃をしてくれます。主人公を中心に円を描けば、 回転切りになります。さすがにアナログステック+ボタンのように複雑なアクションはとれませんが、単純操作でリズムよく主人公を扱えるため、 思い切って単純化したことは成功だと思います。

 その代わり、トワイライトプリンセスや時のオカリナなどで有効に機能した盾によるアクションはなくなりましたが。

 特に活用範囲が広がったのはブーメランです。タッチペンで軌跡を書けば、物理法則を無視してその通りに飛んでいきます。 トワイライトプリンセス等に出てきたブーメランも、途中の軌跡を指定できましたが、 タッチペンで線を書いたとおりに飛ぶブーメランの方がはるかに快適で楽しいものに仕上がっています。

 

■総括

 ゲームサイトではないのでこのソフトが買いかどうかはご自身の目で判断してください。

 吉田的には、十字キーという既存のインターフェースを捨て去り、フルタッチペンによる操作を選択した任天堂を賞賛します。また、 その過程で間口を広げるために、「捨てる」技術を駆使してシステムを単純化したことは参考になりました。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメント

コメントフォームに記入し投稿してください





Search
最近の記事
カテゴリー
過去の記事
Comments
TrackBacks
Feed
Powered by