1024×768

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 1024×768と聞いて何を連想するでしょうか? そうです。一般的なパソコンのディスプレイ解像度です。 モニタの大型化にともない、一気に高解像度かされると思いきや、 ノートパソコンや液晶ディスプレイの普及でやはりXGA解像度が幅を利かせています。
 ソフトやウェブサイトを作るとき、この解像度制約になります。今回は限られた表示スペースに、 いかに効率よく情報を詰め込むかを考えてみたいと思います。

 デファクトスタンダードな解像度にこだわる理由は明白です。多くの人が利用可能な解像度にすることで、より多くの人に使ってもらう、 見てもらうためです。
 しかし、見やすいも字の大きさ、適度な間隔を考慮するとXGA解像度はかなり大きな制約になります。 ウェブサイトとソフトではアプローチが異なるため、今回はソフトにだけ焦点を絞りたいと思います。

 解像度の問題は矛盾した命題を解決することでもあります。すなわち、XGAの人は自分の環境でも利用できる事を望み、 それ以上の解像度の人は自分の解像度でたくさん情報が表示されたいと願います。

 競馬ソフトのように決まった情報を表示するソフトは、WORDやEXCELのようにスクロールや拡大をすればいいソフトと異なり、 有効情報率つまり、1画面に有用な情報がどこまで表示されるかが問題になります。
 例えば、競馬ソフトで出馬表を表示したとしましょう。このときに一目で見られなければならない情報は下記の通りです。

  • 開催日
  • コース
  • レース番号
  • 発走時刻
  • 出走頭数
  • 馬番
  • 枠番
  • 馬名
  • 騎手名
  • 斤量
  • などなど

 これに馬柱が加わるとさらに情報量が増えます。

 競馬ソフトにとって、1レースで一覧出来なければならない情報が決まっています。18頭立ての時に、 スクロールしなければならないようでは、競馬ソフトとして使えません。

 TARGETではこの命題に次のような解決策を持ち出しています。

  • MDIウィンドウにする
  • 子ウィンドウ(レース選択や出馬表、戦績)は最大化しない
  • 子ウィンドウは最大解像度で設計
  • 解像度が低い場合は親ウィンドウのスクロールバーでスクロールさせる
  • 親ウィンドウに子ウィンドウを操作するボタンを設けている(下部のファンクションキー対応ボタンなど)

 通常は表示されているウィンドウ内にボタンを配置しますが、たまに解像度が足りず、 スクロールしないとボタンまでたどり着けない人がいます。これに対する回答が親ウィンドウについている各種ボタンです。 ファンクションキーに対応しているところが、DOSを彷彿とさせますが(もともとDOS時代からあるソフトなので、そのせいでしょう)、 結果的にこれが複数の解像度対策になっているわけです。

 吉田の場合はタブを利用したり、クリックで表示が切り替わったりといった工夫をするようにしています。 TARGETのアプローチは作る側には楽ですが、ユーザービリティではイマイチです。
 今もシンドロームの次期バージョンをXGA解像度に合わせて作っていますが、削ったり詰めたりする作業が一番大変でした。 18頭分の情報を2段表示するのは、さすがに限界まで切りつめないといけません。

 これに対しては数字だけの表示部の行間を詰めたり、余計な情報を削ることで対応しました。

 今後も標準解像度と、極端な高解像度の2極化が進むことでしょう。ソフトウェアのアプローチはまだまだ考える必要がありそうです。

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