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　まず、1番人気馬の成績を紹介します。

• 勝率：32.2％
• 連対率：52.4％
• 複勝率：65.3％
• 単勝回収率：74％
• 複勝回収率：83％

　検証したレース数は3453件(2007年度データ)です。では、それぞれの数値を見てみましょう。

　1番人気の数値の中で、特筆すべきはやはり連対率、複勝率の高さです。連対率は50％以上あるため、 1番人気馬が2回に1回は連に絡んでいる計算になります。複勝率もきわめて優秀な数字です。

　次に回収率はどうでしょうか？　単勝なら74％、複勝は83％と出ています。つまり、1番人気を買い続けると、 寺銭として取られている25％は確実になくなります。複勝は勝率の約倍の複勝率があるため、単勝に比べると若干率が良くなっています。

　それでも1番人気を追い続けると、最後には寺銭分の損失を出す計算になります。しかし、1番人気こそ 「全ての基準であること」を肝に銘じておく必要があります。

　スピード指数やオッズなどを使った予想が、この数字を下回るようならば要注意です。 単勝1番人気を使った予想に負けていると言うことですから。

　単勝1番人気を上回るためには、2つのアプローチがあります。

1. 的中率をアップさせる
2. 回収率をアップさせる

　ほとんどの場合、(2)の回収率をアップさせる方向で研究が進んでいます。回収率アップなので、自ずと穴馬を狙う傾向になり、 的中率は下がります。穴馬券を狙うための指数は、だいたい年間回収率が100％を超えることを目標にされます。

　しかし、もう一方のアプローチはあまりされていません。もう一方のアプローチとは的中率アップのことです。 1番人気の連対率52.4％を上回るのは、回収率を100％以上に持って行くよりもはるかに大変です。 一般的に利用されているスピード指数の連対率(AX馬を基準)は、41.3％と10％以上も差があります。

　的中率をアップさせることが、どれだけ大変かおわかり頂けるでしょうか？　競馬に絶対はないため、どんなに頑張っても100％ にはならないと思います。それでも連対率を80％近くまで上げることが出来れば、確実な軸馬を手に入れたも等しいため、 そこから回収率をいかようにでも上げられるでしょう。

　的中率をアップさせる最も現実的なアプローチ方は、レースを絞ることです。それでも、かなりの研究を要するでしょう。