自分の単価

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 吉田はフリーランスなので、自分自身の単価については常々考えさせられます。世の中の仕事は時間単価=時給で決定されることが多く、 見積もりの祭にも時間単価が判断材料になります。前に勤めていた会社も1時間あたり○千円と決まっていました。

 時給というと、フリータを想像させますが、世の中のサラリーマンの大半は時給ベースで働いています。もちろん、 その中で成果を求められますが、時間売りであることには変わりません。
 サラリーマンの場合、時給は会社が決定します。これは会社によってまちまちですが、経験や資格、年齢、 継続年数などによって基準となる報酬額を元に算出されます。

 フリーランサーの場合は、時給を自分で決定します。ただし、このときの時給は本当の意味での単価ではありません。 あくまでも見積もりをするときに使用するものです。実際には本来の価値より高めかもしれませんし、逆に低い場合もあります。
 ちなみに、この単価には相場が存在します。

 イラストや文章の仕事は完成品を納品することが多いため、カット1枚○円のように時間以外の基準で判断された価格が利用されます。
 消費者として見る場合は、製品やサービス自体にあらかじめ値段が決まっていることの方が多いため、 製品自体に値段が付いている方が考え方はシンプルになります。

 しかし、世の中の仕事の多くは時給ベースで組み立てられています。製品価格を持ち込もうとすると、 さまざまな弊害が発生するためです。労働者の視点から見ると、製品もしくはサービスが完成しないとその間の収入はゼロになります。 経営者の視点で見ると、支払が完全にコントロールできず、キャッシュフローに行き詰まる危険性があります。
 時給というのは双方にとって都合がいいのです。

 また、製品自体の価格を決定するのは結構難しいのです(市場が決めるという理論もありますが、市場価格は競争の原理が働きます。 競争が激しい市場はどんどん価格が下落し、競争がない市場は価格が高騰します。どちらも需要があることが前提ですが)。

 さて、時給ベースで考える方が都合がいいケースが多いのは確かですが、適正な単価(時給)を計算するのは実は大変です。
 大抵は、勤め先が提示する単価で了承する形ですが、これが必ずしも適正値とは言えません。もし、会社が提示する金額が納得いかない場合は、 転職等を選択する形になります。そうでない場合は、必要のない残業をして報酬額をひきあげたり、資格を取ったり、 昇進して単価を引き上げようとします。

 すごくぶっちゃけた言い方をすると「相手が支払ってくれる額と、自分が欲しいと思う金額のすりあわせ」です。

 欲しいと思う金額は天井知らずでしょうが、どの程度の生活をしたいかによって逆算することは可能です。その金額と、 実際の報酬金額に差異がある場合は、なんらかのアクションを起こすことになります。

 自分の単価を決定づける要因として

  • 労働時間 (週何時間働くか)
  • 自分の持っているスキル
  • 自分のポジション

などなど様々な要因が絡んできます。これに市場の評価が加わり、決定されます。市場の評価とは、自分がつけた単価に対して、 お金を払ってくれる人が現れるかです。極論ですが、時給100万円と宣言し、それに喜んでお金を払ってくれる人が現れれば、 自分の単価は100万円になるのです。逆に10円しか払ってくれなければ、単価は10円になります。

 このとき重要なのは、会社が支払うと約束した金額ではなく、自分自身が考えた単価です。つまり、 自分のスキルならこの程度の報酬は当たり前だと思うサラリーマンがいるなら、その価格に見合う会社を探すなどの転機になるわけです。

 自分の単価を決めるのは、自分自身を冷静に判断する必要があり、また相場観というものも必要になってくるため、 一筋縄ではいかないのです。

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