SQL Server Compact Editionの評価

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 以前、開発中の競馬ソフトのデータベースとして、 SQL Server2005 Compact Editionが向いているのではないかという記事を書きました。
 実際にソフトを作って、運用してみた結果を書きたいと思います。

 まず、結論から言うとCompact Editionは一般的な競馬ソフトの構築には向きません。理由は下記の通りです。

  • データ登録速度が死ぬほど遅い
  • データ検索速度も遅いため、出馬表表示までに時間が掛かる
  • データ数が増えると、飛躍的に検索時間が掛かってしまう

 登録速度については4月1日の記事でも触れていますが、1年分でおよそ90分の時間が掛かります。 登録しているデータ量と比較しても、かなり掛かる方です。フルセットアップを試してもらいましたが、24時間以上掛かりました。

 また、インストール時にさまざまなトラブルが発生しました。インストーラは、Visual Studio2005の純正品を使い、 ClickOnceによる配布も指示したのですが、追加でコンポーネントを入れてもらわないとまともに動きませんでした。

 結局、SQL Server 2005 Express Editionに変更したところ、データ登録は飛躍的に早くなり、 2000年以降に限定した場合で、約1時間まで短縮できました。

 SQL Server2005 Compact Editionを選定するに当たり、 マイクロソフトが用意した様々なドキュメントを読んだのですが、 スタンドアローンのデスクトップ向けデータベースエンジンにも向いているといううたい文句はウソだったようです。
 住所録程度の小規模なアプリケーションには向いてますが、数万件のデータを必要とする競馬アプリケーションでは使い物になりませんでした。

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コメント

はじめまして。
私もCompact Editionをスタンドアローンデーターベースエンジンとして使えないかなと考えています。

> マイクロソフトが用意した様々なドキュメントを読んだのですが、 スタンドアローンのデスクトップ向けデータベースエンジンにも向いているといううたい文句はウソだったようです。

と、かかれていますが、どのあたりが向かないのでしょうか?
スタンドアローンで使いたいのに、ActiveSyncが勝手におこなわれてしまったりするのでしょうか?

ドキュメントへのポインターでも結構ですので、ご教授ねがえませんでしょうか?

私もドキュメントを一通り読んでみたのですが、レプリケーションなど、サーバーとSyncする方法は書いてありますが、Syncしない完全スタンドアローンとして使う方法が見当たりませんでした。

投稿者 とおりすがり : 2009年07月14日 16:47

競馬用のデータベースとしてみた場合、実行速度が実用に
耐えませんでした。それが理由です。
件数にして数万件程度だと思いますが、これらを実用的な
速度で実行できないのであれば、デスクトップ向けの用途
には使えません。

投稿者 吉田章太郎 : 2009年07月14日 20:08

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