競馬と投資

Posted on :| コメント (3)

 投資というと株取引、FX、先物などが思い浮かびますが、これらの性質から判断すると本質的にはギャンブルと同じです。 なぜなら相場を完全にコントロールすることは出来ず、ある程度の予測は出来ても、100%読み切ることなど不可能だからです。

 こう言い切ると株やFXをやっている方から反感を買いそうですが、競馬のようなゼロサムゲームでないというだけで、 不確かな未来を予測して掛けているという事には変わりません。
 競馬にしろ、株にしろ、FXにしろあとはプレイヤーの腕次第で勝率は高められます。ここが真のギャンブルである宝くじと異なるところです。 勝ち組と負け組の明暗がくっきり分かれるところもそっくりですね。

 はじめに投資の話を切り出したのは、 一般的に投資と見られている株やFXと競馬が同じカテゴリーのゲームであると言いたかったためです。

■投資とは?

 では、ここで「投資」とは何かを考えてみたいと思います。世界的なベストセラーである「金持ち父さん貧乏父さん」 の著者ロバートキヨサキは、投資を次のように定義しています。

  • 自分でコントロールが出来る
  • 創造性が発揮できる
  • 収益もリスクも計算できる
  • 買った瞬間に利益が確定する

 なお、詳細は 「あなたに金持ちになってほしい」を参照してください。

 投資におけるコントロールとは、収益が悪化したときに対策を取れることを指します。 創造性とは投資したものを想像力を働かせることで、より価値の高いものに変える事を指します。例えば、不動産物件の場合、 リフォームなどを実施し、価値を高めて家賃アップをすることも出来ます。
 3番目の収益もリスクも計算できるとは、ビジネスや不動産投資など、 あらかじめキャッシュフローや経費の見通しを立てられるかどうかを指しています。相場の変動が完全には読めない株やFXとは異なる点です。
 4番目は3番目とかぶりますが、ロバートキヨサキによると、月々のキャッシュフローの事を指してるようです。

 株やFX、あるいは競馬を投資と同じ土俵に上げるのであれば、少なくとも収益とリスクの計算が出来なければならないでしょう。 例えば、銀行預金や国債など、利回りがある程度確定しているものです。年間5%の利息がつくと分かっていれば、 1万円預ければ500円の利益が得られます。リスクは銀行や国債発行国が破産するなど、相場の変動に比べれば小さなものです。

■競馬を投資に変える

 競馬の世界でも競馬投資協会が「投資競馬」という概念を世に出してから、投資競馬を実戦する人が少なからずいます。 投資競馬というと、マーチンゲール法、馬法の方程式に代表されるように、投資式により資金を増額し、 追い上げによって最終的に利益を出そうとするものがほとんどです。

 これもひとつの答えだと思いますが、反面パンクのリスクが常につきまといます。あくまでも吉田の考えですが、 投資式をあれこれ工夫するよりは、損切りのタイミングをもっと検討すべきだと思っています。 FXの世界ではロスカット(損切り)がかなり重要です。高レバレッジのゲームほど損切りは重要ですね。

 競馬の場合、投資した資金以上に負けることはありませんが、的中しなければまったく利益が出ません。つまり、 ゼロサムゲームです。追い上げによっていつかは的中する状況を作り出してますが、追い上げは自己資金と投資式の特性を合わせて考え、 適切なタイミングで損切りしないとすぐにパンクします。投資式による追い上げは、ハイリスクながらミドルからローリターンといえます。 特にマーチンゲールのコストパフォーマンスの悪さは格別で、ハイリスクローリターンの代表です。疑問がある場合は、 Excelを使って計算してみてください。

 では追い上げ以外に競馬を投資に変える方法はないのでしょうか。現在研究しているのは、 不的中のリスクを複数のレースに分散することでヘッジする方法です。 競馬のポートフォリオとでも言いましょうか、100%的中させることなど無理な話ですから、 1日数レース勝負してその中で利益を出す方法です。

  • 1日に投資する資金を決める
  • 1日に勝負するレースを決める(的中実績を考慮する)
  • 1レースあたりに投票する金額は、1日の投資金額÷投票レース数
  • 1レースあたりの資金配分は、同一回収率配分を基本とする
  • 1日を一単位として考え、この中で利益を出すように努力する
  • 利益が出た場合は、その資金を次の日の資金に上乗せする(複利)
  • 損失が出た場合は、1日に投資する資金をリセットする

 例えば1日の回収率が105%でも、複利にすれば1年で16783.2% の回収率になります(2008年度は105日開催)。ちなみに101%の場合は284.2%です。あとはいかに1日あたりで利益を出すかを考えるのです。 ここが唯一コントロールと創造性を発揮できる場所と言っていいでしょう。

 人気追い上げをする場合も、統計数値と現在の乖離を確認するなど工夫をすべきです。

#複利計算は、こちらのサイトを参考にしてください。

 

コメント

吉田さん、こんばんは。

今回も楽しい話ですね。こういう話は好きです。
競馬の場合、勝ち逃げもありますね。儲けが確定した時点でそれ以降の賭けはしない。しかし、馬券好きは次も当たるのではないかと考え賭けるのです。コントロールが効かないのです。
買わないでストレスがたまるよりはいいと思います。
利益を上乗せするには検証に裏付けられた理論と精神的な強さがあればこそ出来ると思います。これはなかなか出来ませんよ。

投稿者 karibu : 2008年10月21日 19:58

2つのスタンスを取ればいいと思ってます。幸いにして現在はIPAT
アカウントを複数持つことは簡単なので、ひとつは今回紹介したように
投資として考えて投票するもの。こちらは出来るだけ自動化し、
徹底的にルールに従うようにします。

もうひとつのアカウントは自分が興味のあるレースを予想して、買う
というやり方です。例えば先週の秋華賞なんかは、あと一息で三連複、三連単を
しとめられそうでしたが、結局駄目でした(馬連、馬単は予想の上で的中してますが、三連複を買ってたので外れ)。

今回のようにマネージメントを考える競馬も楽しいですし、自分で一から
予想する競馬も楽しいものです。まだまだ秋のG1は始まったばかり
ですから存分に楽しみたいですね。

投稿者 吉田章太郎 : 2008年10月21日 21:37

吉田さん、コメントありがとうございます。

私もHPを持っておりますのでお暇ならご覧下さい。

私は次回のオッズマスターズで首位を狙います。
もちろん、一瞬の首位です。では。

投稿者 karibu : 2008年10月22日 00:24

コメントフォームに記入し投稿してください





Search
最近の記事
カテゴリー
過去の記事
Comments
TrackBacks
Feed
Powered by