一人ブレインストーミングの方法

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 先日、「考えるのも仕事」という記事を書きました。実際、知識労働には「考える」というプロセスが不可欠です。 アイディアや問題解決のための手法として、ブレインストーミングという方法があります。 これは複数の人がテーマに沿ってアイディアを出し合い、互いを刺激しあってより多くのアイディアを出そうというものです。 詳しくはブレインストーミングを扱った書籍やウェブサイトを参照してください。

 アイディアは、ブレインストーミングの場でいきなりわいてくるものではないと思っています。まず、 下地として自分一人であれこれアイディアを練るプロセスが必要です(あるいは該当分野について十分な経験や知識を持っていること)。 こういう下ごしらえがあって初めて会議やブレインストーミングの場で、新しいアイディアが生まれてきます。いきなり招集され、 「○○の件についていいアイディアはないか?」と言われて何が出てくるでしょうか? おそらくロクな打ち合わせにならないはずです。

 多くの場合、まず自分一人でアイディア出しをすることになります。そのときにやるのが一人ブレインストーミングです。 要は一人で何かを考えると言うことですが、どんな手法があるのでしょうか?

■マインドマップによる発想法

 マインドマップは、トニーブザンが考案した発想法で、中心にテーマとなるキーワードを絵や字で表現し、 枝を伸ばして自由な発想をつなげていきます。ちょうど樹から枝が伸びるように、アイディアとアイディアをつなげていくのです。 思いついたことをすべて枝として書き込んでいく手法です。
 吉田もマインドマップを使いますが、吉田の場合は体系的にまとめる手法として向いてるようですが、 アイディア出しでは箇条書きでアイディアを羅列する方法との差はあまりありませんでした。

 これは慣れの問題もあると思いますが、作図のプロセスが入ることで、アイディアを引き出す作業が中断してしまうためだと思います。 また、ブランチをのばして行ったときに、レイアウト的な制約を受けるのもマインドマップの問題です。紙のサイズを大きくすれば済みますが、 のばしたブランチの下にどれだけのキーワードがぶら下がるかが分からないため、やはりレイアウトを気にしてしまいます。

■箇条書きで書き出す発想法

 ほとんどの人はこの方法を使っていると思います。つまり、A4など適当な紙を用意し、 そこに思いついたことを箇条書きで書き留めていきます。規則はありませんから、図を入れたり、 他の項目と関連づけたり思いつくままに書けばいいでしょう。

 吉田は主にこの方法でブレインストーミングを行いますが、ひとつだけルールを入れるとすると、 紙は無地のものを利用すると言うことです。罫線が入った紙だと、アウトプットが罫線のフォーマットに沿ったものになってしまいます。

■アウトラインプロセッサを利用する発想法

 これは紙ではなく、専用のソフトウェアを使います。あるいは、ワードなどのワープロソフトでも可能です。 アウトラインプロセッサの条件は、ひとつのアイディアを階層的に表現できればよいでしょう。階層と書くと難しく感じますが、 ようは段落が付けられればいいのです。

 以前、本を書いたときはアウトラインプロセッサを使って、本の構成を考えたりしました。ただ、 吉田はソフト上よりも紙の上に書き殴った方が、質の高いブレインストーミングできるので、今はほとんど使ってません。

 他にも発想法はあるとおもいますが、これまでやってみたものからあげると、上記の3点になります。

■どの方法が良いのか?

 最良の方法はどれか? 答えは自分にあった方法を自由に選べということになります。紙の方がしっくり来る人、 パソコンなどのツールを使った方がいい人、絵で表現した方がいい人、これはその人の性格にもよるので、最良の方法というのは存在しません。
 ただ、個人的にやってみた方法で、現在ベストの方法は下記の通りです。

  • A4の無地の紙を用意する
  • 赤、青、緑のボールペンを使って紙に書く
  • はじめに「■テーマ」を書く
  • 思いついたことをとにかく青ペンで書きつづる
  • テーマに関係ないことは、緑ペンで書く
  • 重要なこと、結論は赤ペンで書く
  • 矢印や○など描くのに時間のかからない図形を自然に活用する
  • 集中できる環境で行う (周囲に雑音のないところ)
  • リラックスした雰囲気で行う
  • 書き出しているときは体裁にこだわらない(かなり重要)

 

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