Google OSの将来性についての疑問

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検索エンジン大手のGoogleが、Crome OSという新OSをリリースするという話が話題になっています。リリースはまだ1年以上先ですが、技術系ニュースサイトをはじめとして、Crome OSについていろいろと記事が書かれています。
Crome OSのターゲットは、ずばりネットブックのようです。ネットブックはイーモバイルの100円PC戦略もあって、今急速に普及している簡易PCです。

簡易PCと呼ぶ理由は、この記事の主題ではないので、Crome OSとの関連性について書きたいと思います。

まず、ネットブックは、以下のような特徴を備えています。

  • 軽量コンパクトなモバイル用途のPC
  • 非力なハードウェア構成(それでもCPUはPentium-M相当のパワーがあるので、モバイルには十分)
  • 長いバッテリー駆動時間
  • 安価(イーモバイルと契約するとただで手に入るプランもある。実売3万~5万)

正直、ネットブックを使って本気で仕事をする人はいないと思いますが、安価なモバイルPCということで、セカンドPCとして利用する人は確実に増えていると思います。
(シンプルぱっと2のユーザーでも、ネットブックを利用する人はいます。ただし、解像度が足りないので、サポート外ですから利用する場合はあくまでも自己責任で)

Googleが狙っているのはまさにここです。TechCrunchというニュースサイトにはCrome OSがAppleとともにMicrosoftを挟み撃ちにするという記事が出ています。吉田は「はぁ、うまく行くといいですね~」という感想しかもてませんでした。

PCではなく、安価なインターネット端末というアイディアは、90年代後半からあります。インターネットアプライアンスという分野です。あの頃に比べると、Webで出来ることは格段に増えている上、今回はモバイルなのである一定の成功は収めると思います。

しかし、MacだWinだ、LinuxだというOS論争を見るたび、本当に大事なのはOSじゃなく、「その上で動くアプリケーションだろ」と常々思っています。MacやLinuxが一定以上のシェアを奪えないのは、まさにこのことを言い当てていると思います。

競馬をする人は、ほとんどWindows PCしか選択肢がありません。MacにはWindowsを捨ててまで得られるほどの競馬アプリケーションがないためです。トレードの世界でもそうです。Windows対応ソフトの方が圧倒的に多いので、MacやLinuxはそもそも選択肢に入りません。

Googleの提供してるWebサービスは、確かに素晴らしいと思うものがあります。しかし、Cromeブラウザの出来を見ていると、楽観視はとても出来ません。たびたびクラッシュするし、Luna ScapeやSleipnirと言ったタブブラウザほどの利便性もありません。もちろん、FireFoxほどプラグインがそろっているわけでもなく、ブラウザとしてCromeを選択するメリットはほとんどないように感じます。

Crome OSは、基本的にGoogleのWebサービスを利用することを前提としています。しかし、その中に自分が使いたいと思っているアプリケーションはあるのでしょうか? Google自身も2台目のPCと位置づけているようなので、1台目のPCの多くはWindowsが稼働しています。吉田もサブノートをもっているので分かりますが、モバイルノートはメインPCの機能を切り出して持ち歩くという使命を負わされていると思っています。ブラウザひとつとっても、普段と同じものを持ち歩きたいし、メールソフトもそうです。ExcelやWordといったソフトを使いたいと感じるかもしれません。

つまり、すべてのPCは、OSやハード構成が問題なのではなく、「そこで何をさせたいか? どんなアプリケーションを動かすのか?」につきると思います。そもそもちょっと気軽にネットを見たり、Webアプリ(サービス)を使うという用途では、iPhoneのようにより軽量で携帯性に優れた端末がすでにあるのです。そこにわざわざPCを立ち上げる人は、別の目的もあります。

とはいえ、Googleは自分自身でWebサービス、アプリを展開している立場なので、今よりも魅力的なサービスを考えてくる可能性があります。この点だけに可能性は見えますが、ネットに繋がないと何も出来ないという点は、マイナスになるでしょう。

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