競馬とFXの検証環境考察

Posted on :| コメント (0) | トラックバック (0)

吉田は現在、FXと競馬を研究課題としていますが、両者には検証が不可欠です。そして、検証をするには、データを処理するための道具が必要です。
競馬にはTARGETがありますし、EveryDBのように汎用DBを利用しやすい環境が整っています。しかし、FXは……。
今回はデータ検証の観点で、競馬とFXにまつわるツールについて書いてみます。

■競馬環境

吉田の場合、競馬に使用するツールの大半は自作ソフトです。例外は検証で使っているTARGETとEveryDBのみです。

今回はデータ検証の話なので、ツール周辺に話を絞ります。データの集計や閲覧はよほど特殊な形式のデータを除き、TARGETを使います。さすがに長年作り込まれているだけ有り、自作ソフトをこのレベルまで持って行くは骨が折れます。

検証用のデータはEveryDBに蓄積されたJRA-VANデータを、自作ソフトで処理し、TARGETで読み込み可能な外部指数やチェック馬などに変換しています。

このやり方の場合、データの出力や再加工をTARGETに任せているので、自分自身は検証したい項目にだけ注力することが出来ます。

■FX環境

FXはTARGETに相当するデータベースはありません。その代わり、Meta Trader4(MT4)のような高機能チャートソフトが無料で利用できます。MT4の最大の特徴は、MQL4というC言語ライクのスクリプト言語を使って、自動トレードのシステム(EA)やチャート上に表示するシグナルやインジケータを追加できることです。EAやインジケータは自分で作れなくても、世界中のプログラマが作成しているため、公開されているインジケータだけでも十分勝てるシステムは作れます。

FXの検証システムは、TARGETに相当するソフトがないため、MT4や自作ソフトが中心になります。

MT4は基本的にチャートとトレードのためのソフトなので、検証用の数値にするためには、EAを作成する必要があります。しかし、インジケータの特性をチェックするような検証には使えません。

また、FXの場合は競馬と違ってデータは無料で入手可能ですが、データの信頼性は競馬ほどありません。価格データは証券会社(ブローカー)が提供していますが、そもそもほとんどの証券会社は自分たちの利益を確保するために、価格レートをいじっています。競馬のように、公式のデータは存在しません(唯一の例外はインターバンク市場のデータですが、入手は困難です)。

もうひとつの問題は、過去データの蓄積量が多いと、MT4自体が重くなるという問題があります。これはチャート上のインジケータの計算量が多くなるためです。

これらの問題を解決し、もっと気軽に検証できる環境を構築する必要があります。まずやらなければならないのは、データベースを使って、価格データをきちんと蓄積できる環境を作ることです。競馬ではこの辺は当たり前ですが、FXの場合は、証券会社から取得したデータを蓄積させる必要があり、自由自在に検証するためには、避けては通れません(1分足の過去データを提供しているサイトもありますが、データの信頼性の問題はクリアではありません)。

競馬やFXに参加する環境というのは整えられていますが、いざシステム開発のために検証しようとするとさまざまな障害があります。特にFXではその環境が不十分に感じています。いずれこの辺の環境も整備する必要があると考えています。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメント

コメントフォームに記入し投稿してください





Search
最近の記事
カテゴリー
過去の記事
Comments
TrackBacks
Feed
Powered by