何が人間関係の決め手になるか?
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最近人間関係のことについていろいろと考えさせられます。そもそも人は何を根拠に人と付き合うのか? 職場の同僚、上司、友人、特定コミュニティの人。関係はいろいろありますが、ただ単に「同じコミュニティに所属しているその他大勢」から、「属性を持った人」になるには、どんな因子があるか? 今日はそれを考えてみたいと思います。
つたない経験や人の意見を参考に、吉田なりに考えた答えは、
「役割」
です。
人生を芝居に例えた場合、役割とは、自分にとってその人がどんな関係なのか、何をしてくれる役回りなのか? また、自分はその人にどんな貢献、影響を与えられるのかと言うことです。ちょっと分かりづらいので役割の例を挙げます。
- 癒しを与えてくれる (続柄: 恋人)
- 仕事上のパートナー
- 応援者。理解者 (友人も含まれる)
- 相談役 (税理士、弁護士などの士業も含まれる)
- 師匠 (習い事の先生も含む)
- 金銭を得るため (雇用関係など)
ある人は「その人の能力が必要だから関係ができあがるのではないか?」という自説を唱えていましたが、熟考した結果答えは否です。理由は、その人の能力が高いから付き合ったのではなく、これからの自分の活動に必要な役回りだからです。仕事上のつきあいであれば、これに能力が加わります。
人を部品のように捕らえるのも何ですが、その人と付き合うことで得られる便益や機能を求めて付き合います。これは金銭関係など直接的な利害だけでなく、恋人や友人と言った精神的な役割も含まれます。
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コメント
話はそれてしまいますが、
現在、東スポに「嗚呼、花の原巨人」という原監督についての連載が掲載されています。
原監督が話したこととして、「原辰徳を演じきるのも楽ではない」
昔、長島監督も同様に、「長島茂雄を演じきるのも楽ではない」と話したそうです。
私は、民間会社の一社員ですが、会社組織の中で、ある役割を演じているというふうに、良い意味でわりきって、そのとき、そのときに集中するようにしています。
---
個人的な話で恐縮だが,私が米Applied Materials, Inc.(AMAT)での10年間で学んだ最たるものは
「絶対に勝つ!」という強い信念だった。
AMATは全員がこの信念のもとに結束していた。これは当たり前のことのようで,しかし簡単なことではない。日頃は対立している派閥が,勝つためにはものすごい集中力を見せ,進んで協力しあう姿は感動的ですらあった。日本の半導体業界に欠けているのは,実はこの単純な「どうしても勝つ!」という信念ではないだろうか。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090330/167972/?P=4
優秀な人材が集まった(と信じたい)半導体業界でひときわ存在感を放った人の話を書き連ねてみると,仕事との向き合い方,組織で仕事を進めるときの心得,といったものに帰納できるような気がした。
「いま困ってること三つ書け」
自分がいま困っている問題あるいは組織として問題だと思うことを三つ書け。思うに彼はこの問いを通じて二つのことをわかろうとしたのだろう。一つはこの組織の抱える問題は何であるか。もう一つは,回答者が何を問題と捉える人間か。つまり,部下それぞれの資質や性格を理解しようとした。
たいがい新しいプロジェクトを立ち上げたがるものだが,彼は逆をいったのだ。
他社がやるから」「よそはあの製品で儲けているから」。そんな理由では,おじさんはプロジェクトを残さなかった。よどみなく「選択と集中」を進めてみせた。
彼は戦略的なことには徹底してうるさく,部下ともよく議論した。組織の上に立つ者の仕事はまず戦略を立てることだ。戦略的に経営を考え,実行し,チェックする。
彼は自分の仕事をさぼらなかった。帰りの車の中でさえ,いつも彼は私に問うた。「うちの半導体事業が勝つ方策は?」「今は業界5位やけど,次にやっつける上位会社はどこや?その理由は?」「ゲートアレイは我が社のビジネスとすべきか?」「共同研究組合の問題点はなんや?」「今の半導体事業部長は賢いかアホか?」などなど。知る限り,趣味らしい趣味も持たないおじさんだった。常に考えることは半導体事業や技術開発の成功戦略だったのだろう。
「なんだ,お前たちは人と同じことしかできんのか。我が社の誇る独自技術はないのか」
苛立つ幹部におじさんは答えた。
「技術とはなんぞや? 技術とは歩留まりと信頼性である」
会議は水を打ったように静まり返った。開発したLSI製造技術はいろんな尺度で評価されるが,最後は金になる歩留まりと信頼性に到るものこそが本当の技術なんだ。
そんな価値観を凝集した言葉だった。
おじさんのセリフが経営幹部を黙らせるほどの凄みを持ったのは,それが常日頃の実感から生まれた言葉だったからだ。
客先で信頼性の問題があり,謝罪と対策に追われた苦い経験があった。
また,歩留まりが上がらないという損益上の重大問題に,量産立ち上げの初期には当時,毎度のように悩まされていた。
三菱のコロンボは,
こうした問題の原因が自分たちの技術力のなさにあると真摯に受け止めていた。彼にとっては真実,信頼性と歩留まり(コスト)を支えるものこそが技術だったのだ。
一方で,コロンボは部下の日常管理など細かいことは一切言わなかった。曰く「現場を見てよくわかっているお前らが必要だと思ってやっていることを,ろくにわかってない頭の悪い俺がいちいち文句をつけてなんになる」。部下に任せて差し支えないような細かいことは完全に権限委譲していた。当時,職場にはいろんな部署から人材が集まっており,活気があり,自由闊達,談論風発の雰囲気があった。彼のマネジメント手法がそんな空気を作りだしていたのだと思う。
彼の薫陶を受けた当時のヤングライオンズは主に四人。一人はその後,大手半導体メーカーの経営トップを務めた。一人は連携会社の社長になり,もう一人は世界最大手の半導体装置メーカーで経営幹部になり,一人は装置メーカーの日本法人社長を務めたあと,亡くなった。
優秀な経営者であるための努力を惜しまなかった。
当事者意識(Ownership)をしっかりと持ち,私生活はストイックで,自分で車を運転し,擦り切れた鞄には書類がいっぱいつまっていた。
身を慎んで余計な装飾品をまとわないことが彼の美学だった。華美な暮らしは有能な経営者に必要のないものだからだ。
「今のお前の最重要課題は何か三つ答えよ」と来る。
モーガンは世界中に散らばる部下たちに会うたびこういう質問をして,戦略的課題を常に意識させ,問題意識を共有し,世界戦略との整合性を確認しようとしていた。
半導体業界に関して何か文章を書くとなると,今この厳しい状況ではどうしても「ここがダメ」「あれがマズかった」に終始しがちになる。事業や経営のレビューはなくてはならないものだし,経営がうまくいかないときはなおのことだが,あえて,
よくやった人のよかったところを見て何か自分のものにできないか考えてみるのもいいのではないかと思った。
国も立場も業種も異なる二人を取り上げた。彼らのエピソードの中で,読者の皆さんのヒントになるものがあればうれしい。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090508/169838/?P=4
投稿者 momo : 2010年11月13日 09:43
とらえ方の問題だと思いますが、「会社の歯車」と考えるか、
「会社に求められている役割を演じる」と考えるか。
そんな感じの物だと思います。
会社がその人を雇っているのも、その人に役回りを期待して
のことだと思います。
投稿者 吉田章太郎 : 2010年11月13日 19:15
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